安倍政権に対する批判など、もう、書き尽くした感じがするけれど
(安倍政権に対する批判など、もう、書き尽くした感じがするのですが、思いつくことだけ、少し書いておきます。)
ついに、国家公務員の一部が反乱を起こした。安倍政権のやり方があまりにもひどすぎるから。
森友文書の改竄(かいざん)は、誰も否定できなくなった。安倍自民党の機関誌のようであった読売新聞や産経新聞でさえ、文書改竄を否定できなくなったし、佐川氏の発言の嘘も否定できなくなった。
そもそも、役人が自分たちの益にもならない公文書偽造など、勝手にやるはずがない。忖度どころか、何か相当の圧力に屈したと考えるのが自然だろう。相当の圧力をかけたのは誰なのか。やがて加計問題も明らかになるだろうから、モリカケ問題は戦後最大級の疑獄事件に発展するのかもしれない。
しかし、まあ、これまでマスコミを黙らせてきた力もすごい。マスコミは実に弱腰であった。
いや、安倍政権を批判しても売れないとわかっていたから、あまり言わずにいたのだろう。要は、国民の関心の問題だ。野党も弱くて、これまで一時的に安倍政権の支持率が落ちてもV字回復だった。国民が政権批判に関心を向け続けないように仕向ける政権側もたいしたものだった。
若い世代の内閣支持率も高かった。公教育によって、政権に従順な「健全な青少年を育成してきた」というべきか。小さいときからスポ少や塾で大人の指導を受け、中学や高校で徹底的に部活動や受験勉強をさせられて、上に逆らわない子が育ってゆく。教員も徹底的な管理下に置かれ、逆らえば処分されるから、逆らわない。逆らえば損をする。これも、自民党を中心としたこれまでの政権の教育に対する「成果」であろう。
嘘で固めた主張は、そもそもが嘘なのだから、少しほころびればどんどんほころびてゆく。ほころびが大きくなれば、もう、どんな嘘でも圧力でも固まらない。あとは総崩れになるだけだ。
想像してみる。
「相当の圧力」による官庁の隠蔽工作に、我慢の限界を越えた氏名所属不詳の国家公務員(複数かもしれない)が、改竄前の森友文書を朝日新聞記者に見せたのだろう。トップの人事権を官邸側に握られているからうかつなことはできない。その国家公務員(たち)は、所属を明かさないことや文書をコピーしたり撮影したりしないことなどを条件に改竄前の文書を記者に見せて、主要な箇所をメモしてもらったのではなかろうか。
改竄は間違いないと判断した朝日新聞は、報道した。だが、文書のコピーや写真は示せなかった。
現物を示さないから、朝日の報道は誇張ではないか、捏造ではないか、という人までいたが、その後、現物も出てきて、改竄は誰も否定できなくなった。
安倍一強政権はやり過ぎた。国家公務員は政権与党の私兵ではない。もう、彼らの反乱は止まらない。
これまで国家公務員らは(特に官僚は)、厳しい状況でも政権を守ろうとしたのだ。だのに政権側は自分たちを守ってはくれない。自民党の一部の議員が言った「佐川事件」という言葉が、みごとにそれを示している。「佐川事件」ではなく、アッキード事件、あるいはアベゲート事件なのに。
文書の書き換え問題は、突破口ではあるけれど、これ自体は氷山の一角であろう。問題の核心は、なぜ、安倍晋三氏と昭恵夫人に近い人たちに、不明朗な形で行政が動き、学校認可がスムーズに動き出したり、国有財産が大幅に値引きされたりしたかだ。
どのような意図で、誰がどう動いたのだろう。相当の圧力と忖度なしにそのようなことが起きるのは、合理的に考えられない。
もう、右派マスコミも安倍政権を応援しなくなった。これから、モリカケ問題(アッキード事件あるいはアベゲート事件)の全貌が明らかになるだろう。これを明らかにした上で、安倍政権下で制定されたすべての法律と法解釈を見直し、不適切なものは改廃すべきであろう。
(一滴)
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