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呆痴国家あるいは放置国家

政府の沖縄への対応は、陰湿ないじめのようだ。クラスのボスが仲間を集めて少数の子を徹底的にいじめているようで、実に気分が悪い。日本は法治国家だ、沖縄が何を言おうが無効だ、聞く必要はない、ということか。法治国家? 政権与党はこの国を呆痴国家(ほうちこっか)にする気か。一票の格差にまともに手をつけないという点では、放置国家でもあるが・・・・。

政治の劣化は著しい。政治家や国の要職にある人たちの言葉もまた劣化している。困った人たちの、むちゃな発言が、いつの間にかうやむやになってゆく。大衆は、言葉をしっかり受け止めて賛同したり批判したりしなくなってきた。理性が重んじられなくなった。「空気を読む」というヤツだろうか。なんとなくその時々の空気に流されていく人が多い。

首相は国会の答弁で自衛隊を「我が軍」と呼んだのだそうだが、大きく報道されなかった。私はその発言を最近知った。官房長官は「自衛隊が軍隊であるかどうかは、定義いかんによるものだ」とし「自国防衛を主な任務とする組織を軍隊と呼ぶのであれば、自衛隊も軍隊だ」と言ったそうだ。何を言っても大衆は味方してくれると思っているのか、たいした開き直りだ。自公連立政権の下で、もはや、日本国憲法の理念は無に等しい。

八紘一宇(はっこういちう)発言の政治家や、ナチスのやり方に学んで憲法を改正すべきだという政治家らが失脚するわけでもなく、いつの間にかうやむやだ。NHK会長や経営委員らの無茶苦茶な発言もまた、いつの間にかうやむやになっていく。もう、怒りも感じない。ただ、日本の現状が悲しい。

ナチスに学び、八紘一宇を掲げ、連立政権は「我が軍」と国民をどこに導く気か。

八紘一宇の次に来るのは、七生報国、聖戦完遂、撃ちてし止まん、そして一億玉砕か。

異常も日々続くうちにみんな慣れて、感じなくなってゆく。まるで水からゆでられてゆくカエルのように、熱いと思わなくなって、ゆでガエルになってゆく。

自公連立政権の暴走は止まらない。この国は呆痴国家になってしまったのか。

(伊藤一滴)

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