都市と山里と
兵庫県尼崎市で起きた鉄道大事故の続報を見ながら、人間を秒単位で管理するシステムって何なんだろうと思いました。そこまで管理されてしまうと、人間として当たり前の判断力も働かなくなり、思考停止になってしまうみたいです。電車の遅れを取り戻そうとして猛スピードを出したり、事故車両にJR社員が乗っていても負傷者を救助せずに自分の部署に行って普通に勤務したり、その後のボウリング大会だの宴会だの・・・・・、もはや、人間としての感情はどこへ行ったのか疑われるような思考停止状態です。
昔のMS-DOSパソコンにプロンプト記号が出てきましたが、あんなふうに、人間がプロンプト化して、誰かにコマンドを与えてもらわないと動くことが出来なくなってしまうのでしょうか。現代の都市文明を維持するのにそのような管理が必要だとすれば、非人間的なシステムですし、脆弱です。
山里で暮していて思うのですが、ここでの生活は都市型の管理と対極です。すべてが自然に近いですし、自分の頭で考えて判断することが多いです。山里での暮らしを始めてから、私は、自分が人間の原点に近づいてきたような気がしています。
天気や気候の変化に敏感になりました。自然の移り変わりを肌で感じるみたいな感覚です。味覚も嗅覚も鋭くなってきました。水や空気の良さもあるのでしょうが、食事がおいしいです。それに、早起きになりました。自分は夜型人間で、体質だから直らないと思っていたのですが、そうでもないようです。お天道様が昇っているのに寝ていたらもったいないみたいな気がして、今朝も5時に起きて、草刈り、畑仕事、薪割りなどをしてきました。
たった1ヶ月と少しで、手足ががっちりしてきて、体力がついてきた感じです。そういう意味で、私はずいぶん働き者になりました。(伊藤)
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