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反宗教の両親の変化

かつて私の両親は大変な宗教嫌いで、私が子どもの頃は、聖書を読んでいたりするとうんと叱られました。
以前も書いた通りで、私は「反宗教2世」として育ったのです。宗教2世の人たちの苦悩を聞きますが、反宗教2世だって大変でしたよ。

http://yamazato.ic-blog.jp/home/2024/08/post-bf35.html


宗教系の高校や大学に進学することも許されず、進路選択の幅も狭められました。
親の前では、宗教関係の話をしないよう、宗教関係の本などを見える場所に置かないよう、とても神経を使っていました。『毛沢東語録』とか『ゲバラ選集』とか読んでいても何も言われなかったのに、宗教だけは駄目って、変ですよね。

そんな私が、クリスチャン4世の彼女と付き合うようになり、結婚を決意したとき、さて、親にどう切り出そうかって悩みましたね。

彼女の側からの結婚の条件は、キリスト教信仰を妨げないこと(礼拝に行くことなども含めて)、子どもが生まれたら、その子が信仰を持つことを妨げないこと、この2つでした。
もちろん私は、即、了解しました。それどころか、彼女や子どもの信仰は、自分が盾になってとことん守るつもりでした。

彼女がクリスチャンであることを親に隠したってどうせバレるだろうし、だったら最初っから言っておこうと思って、「原理主義じゃないんだから、安全なキリスト教だから、キリスト教以外の宗教や思想を非難するような人じゃないから、進化論は間違っているとか言わないから・・・」と説明しました。
私の両親がどこまで理解したのかよくわかりませんが、結婚は認めてもらいました。

そして、結婚しました。善良な彼女ですから、彼女の言葉や行ないに接する中で、うちの親はキリスト教を悪く言わなくなりました。理屈で説き伏せたんじゃなくて、妻の日々の言葉や行ないが私の両親を変えたんです。
宗教嫌いだった私の父母は「教会のお墓に入ってもいいよ」なんて言うようになりましたし、特に母は、キリスト教関係の本をいろいろ読むようになりました。
三浦綾子、遠藤周作、最近だと、佐藤優とか。
佐藤優さんの本は・・・、どうかと思いますけど。(※)

今、88歳の母は老健(老人保健施設)にいます。新約聖書(新共同訳)を持ち込んで、頑張って読んでいるようです。


※佐藤優さんは聖書や神学に関して大変豊富な知識をお持ちです。キリスト教の雑学王みたいな方です。
しかし、その豊富な知識から理論を組み立てるとき、そういう理論の持って行き方でいいんだろうかと思うことが少なくありません。
イエスは1世紀のパレスチナで生きた人です。神殿を頂点にしたユダヤ教の支配、律法主義の支配、地方領主の支配、ローマ帝国の支配を肌で感じ、自分も庶民の一人として庶民の側から批判的な視点で教えを説いた人です。そのイエスをキリストだと信じる人が、どうして創価学会寄りになるのか、自公政権寄りになるのか、安倍晋三やトランプを高く評価するようになるのか、私には理解不能です。
それでも佐藤優さんは博識の人だから、その豊富な知識は私も参考にさせてもらっています。

(伊藤一滴)


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