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問題だらけの安倍政権が、なぜ、日本憲政史上最長

さすがに国民も気づいてきたのか、安倍内閣の支持率が下がっていますが、それでも約3割の支持って?
いったい誰が、何のために、この無法政権を支持するのでしょう。

安倍晋三氏が、「朕は国家なり」のルイ14世のことを「ルイ16世」と言い間違えたのは傑作でしたね(注)。
「自分はやがて国民から裁かれるかもしれない」という思いがあるから、つい、ルイ16世(フランス革命で処刑された王)なんて言い間違えたのでしょうか。だとしたら、自分は、ばれたら裁かれることをしているという自覚があるんでしょう。ばれないようにあらゆる手を使い、検察の人事まで脱法的にやって、自分や仲間が起訴されないように手を打とうとしたのでしょう。
もっとも、安倍首相の場合、あまりにも歴史を知らず、単にルイ14世とルイ16世の区別がついていなかった可能性もあります。言い間違いではなく、違う王だと知らずに「ルイ16世」と言ってしまったのかもしれません。こっちのほうが、可能性、高いかも。

安倍氏は、「官庁の人事はもちろん、司法も立法も行政もみな私の下にある」、「国民が私を選んだのだから、私が国家である」、という価値観の、裸の王様のようです。歴史を知らないだけでなく、議会制民主主義というものがよくわかっていない。
そういう人に、忖度しまくりの茶坊主たちが群がって、「王様は立派な服を着ておられる」と、こびへつらうのです。こびへつらう人が偉くなれる政権ですから。

実はそうした茶坊主たちのほうが勉強していて、頭が切れる。
安倍さん自身はそんなに頭のいい人ではないようだし、勉強家でもないようですが、人を支配する能力に関しては抜群です。ヒトラーやスターリンも凄いけれど、安倍晋三さんの支配能力も凄い。たぶん、歴史に名を残すでしょう。
そういう支配能力に長けた人に、名門大学出身の茶坊主たちが群がるのです。あなたがた、大学でいったい何を学んできたのですか。そもそも何のために名門大学に入って勉強し、政治家や公務員になったのですか。
まあ、頭の良い茶坊主たちですから、安倍さんに表面的には従い、うまく利用しながら偉くなってゆくのかもしれませんが。


問題だらけの安倍政権が、なぜ、日本憲政史上最長なのでしょう。
思いつく理由をあげてみます。

たまたま強敵がいない内閣でした。
また、野党のエラーもあって、「他よりはよさそうだから」「批判の受け皿がない」となったようです。

スマホの急速な普及もあってインターネットから情報を得る人が増えてゆく時でした。新聞やテレビの場合、社によって特色もありますが、一応、一通りの報道をします。ところがネットの記事には情報選択の機能があって、検索するうちに、その人が好みそうな記事が多く出てくるようになってゆくのです。
反知性的な主張も、読んでいればどんどん出てきて、日常的に読んでいるうちにおかしいと感じなくなるのでしょう。多くの人が新聞やテレビから一通りの情報を得ていた時代よりも、バランスを欠いた思考が広がり、社会の分断が進んでいったようです。
そういう時代だから、アメリカのトランプ氏のようなめちゃくちゃなことを言う人も一定の支持を得るのです。
たまたま安倍内閣もそういう時代にうまく乗ったと言えます。

(新型コロナウイルスは別として、)たまたま、安倍政権下では大きな災害がなく、災害対応の問題点が指摘されることがありませんでした。

上記は偶然に支えられました。

また、人為的にやったこともいろいろあります。

第一次安倍内閣の失敗に懲りて、世論の動きを読むことに徹したようです。(どうも背後に強力なブレインがいるようです。情報分析の達人、宣伝の達人らが。首相がこうして政府がこう動けば、国民はこう反応して世論はこうなると、先を読む達人らがついていて支持率が下がらないようにしているようです。ただ、最近は外れてますね。全世帯に2枚の布マスクとか(しかも品質も定かでないし大量の不良品も混じっていた)、星野源氏の動画に勝手に投稿して勝手にまと外れなコラボとか。公費を使って膨大なデータを駆使して世論の動きを読んでいるであろう達人らも、データにない緊急事態への対応は苦手なようです。)

世論を誘導するため、報道に少しずつ介入し、忖度して報道するよう仕向けていきました。
そんなことはないとは言わせません。
報道の自由度ランキングは、安倍内閣になって大幅に下落しています。180か国の中で66位というのは、先進資本主義国の中では最低水準です。
一例をあげれば映画「新聞記者」の件。日本アカデミー賞授賞前は、テレビのワイドショーなどもほとんど無視していました。著名な俳優も出演しているのに、無視。さすがに日本アカデミー賞授賞もあって無視はできなくなりましたが・・・・。もし、権力の介入も権力への忖度も一切なかったというなら、封切前や上映中にテレビがまったくと言っていいくらい報じなかったのはあまりにも不自然すぎます。
民主党政権のときには報道の自由度が高かったのに。

省庁の人事をおさえ、都合のいい人物を上に置き、都合の悪い人物は干してゆきました。

選挙での公認をエサに、党内の異論を抑えつけてゆきました。

巧妙に「アベノミクス」がうまくいっているように見せかけてきました。(日銀の人事にも介入し、国債を日銀に買わせ、未来へのツケを大きくしています。)

「ご飯論法」や「信号無視話法」を使いまくって、聞かれたことをはぐらかし、質問と関係のない話に持っていくことがたびたびありました。
「野党は攻めきれていない」といった報道も問題ですし、首相の答弁はおかしいと言わない国民も、ちょっと、どうなんでしょう。どう攻めたってヌカに釘。ふにゃふにゃのヌカをどうやって攻められます?

都合の悪い文書は徹底的に隠蔽・廃棄しました。公文書の改竄まで起きています。
また、最初から文書を残さないようにしました。

抗議活動が高まっても一切耳を貸さず、国民が政権に抗議しても無駄だと思うようにしました。(検察官の定年延長問題で世論に屈したのは、支配力低下のあらわれでしょうか。いよいよ末期が近いのかも?)


安倍晋三さんとその仲間たちが失脚する日が来たら、支持者たちはどう動くんでしょうね?
「こんなことになるとは思わなかった、安倍にだまされた」なんて言うのは、なしですよ。


注:5月22日の衆院厚労委員会での安倍晋三首相の答弁

(一滴)

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