いじめやパワハラは、現代社会の反映でしょうが・・・・(「ゲゲゲの鬼太郎」第7話「幽霊電車」)
13日(日)の朝も、また、娘と一緒にテレビの「ゲゲゲの鬼太郎」を見ました(※1)。
第7話は、社員をいじめまくる極端なパワハラ社長が、パワハラで自殺した社員たちの怨念で電車にはねられて死に、地獄行きの幽霊電車に乗る話ですが・・・・。
怖いです。水木さんの原作よりも怖い。
鬼太郎のアニメ化は6期目になりましたが、第1期のモノクロ版は怖かった。幼かった私はぞっとしました。あんまり凄くて当時の子どもたちが怖がり過ぎたのか、スポンサーから嫌がられたのか知りませんが、その後、特に80年代あたりから、アニメの鬼太郎が鉄腕アトムのような正義の味方になってしまい、不気味さが薄まっていました。
第6期は、初期のおどろおどろしい鬼太郎が、作品の質をさらに向上させて現代に帰って来たような感じです。小さい子が見たら怖がるだろうなあ。大人でも怖い。
いじめやパワハラは、現代社会の反映でしょうが、いじめに加担していると思われる女子高生には、まだ、救いのチャンスがあるとして、死んでも自分の過ちに気づかずに地獄に向かうパワハラ社長に救いがないのが気になりました。もっとも、仏教が描く地獄は、キリスト教の地獄とは違い、キリスト教(旧教)で言う煉獄に当たるという指摘もありますから(※2)、あのパワハラ社長も「仏教的地獄」の中で自分の過ちを認め、赦される可能性があるのかもしれませんが。
※1:オープニングの歌が流れる中、すねこすりらしき生き物が神社の境内を横切るんで、ああ、すねこすり、生きていたんだと思ってちょっと安心。https://www.youtube.com/watch?v=lOCq2OG2y5cでも見られます。
※2:例えば京大教授だった山田晶先生の『アウグスティヌス講話』(新地書房)など(のち、講談社学術文庫所収)。
前回の「ジネント山里記」を読んだ娘から、「「娘の鳴き声」はないでしょう。私、猫でも鳥でもないんだから」と指摘されました。すみません。変換ミスです。「泣き声」に直しました。
(伊藤一滴)
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