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自家養鶏その後

自家養鶏は順調です。めんどりたちは毎日卵を産んでくれます。
冬の間保存していた白菜が尽きてきた頃に、畑の小松菜とか五月菜とかが育ってくるので、鶏にやる青菜には困りません。
とにかく卵がおいしくて、子どもたちが生卵で食べています。

小規模の自家用の養鶏は、中島正著『農家が教える自給農業のはじめ方』(農文協)がとても参考になりました。ただし、この本、50羽のニワトリを飼うことを前提にしています。自分の家で食べる卵の分だけの養鶏なら、鶏舎は本に書いてある3分の1以下の床面積でも十分だと思います。
木造建築業者に知り合いがいれば廃材をもらってきて建てられます。大工さんに何日か来て貰えば立派過ぎるくらいのものが出来ます。私の場合は、平面が9尺(約2.7m)四方のニワトリ小屋です。雪国なので屋根は高くしました。基礎は玉石を使い、屋根に廃トタンを葺きました。躯体(構造体)は大工さんに建ててもらいましたが、戸や窓、網張りなどは自分でやりました。土台の下からの野獣の侵入を防ぐため、周りを掘ってステンレス製の網を埋め、網の上部を土台にビス止めしました。金網とステンレスの網に約2万円かかりましたが、しかたないです。建築廃材、廃トタンは無料です。あとは大工さんの数日分の手間賃です。

問題は、卵を産まなくなったニワトリやおんどりをどうするか、ですね。
卵を産まなくなったニワトリは一般に「廃鶏」と呼ばれています。
普通に使われる言葉ですが、今までずっと卵を産んでくれたニワトリを、卵を産まなくなったからといって廃鶏と呼ぶのは抵抗がありました。
「廃」の字は、廃人とか、廃棄物とか、マイナスのイメージで使われることも多いです。
ほかに適当な呼び方はないものか考え、私は勝手に「退役鶏」と呼ぶことにしました。

で、ヒナから育てたニワトリたちはまだまだ現役ですけれど、やがて退役の時が来たら、はたして退役さんたちをこの手で肉に出来るのだろうか、と思うのです。
かわいいひよこだったときのことを知っています。毎日、エサと水と青菜(あおな)をあげて大事に飼いました。時々うちの子どもたちと観察しました。娘が絵を描いたときもありました。母さん鶏が懸命にひよこを守っていたのも知っています。この鶏たちを殺せるだろうか、と思います。

それと、おんどりですね。
どうしようか、迷ってます。
もちろん、卵は産みません。
でも、無用かというとそうでもなくて、用心棒的な働きはしています。外敵の気配を感じると、羽を逆立て、声を出して威嚇します。聞いた話だと、おんどりは野良猫なども追い払うそうです。
うちの飼い猫が金網越しに鶏小屋の中を見ていたら、おんどりが前に来て、めんどりたちを守っているように見えました。
交配させてもいいのですが、あまり血が濃くならないよう考えないといけないです。
おんどりは、けっこう鳴きます。めんどりはコッコココとしか鳴きませんが、おんどりはコーケコッコゥ!、コーケコッコゥ!、と早朝から大声で鳴きます。複数で大合唱になるときもあります。おんどりが増え過ぎると鳴き声で近所に迷惑をかけそうで、これも、どうしようか迷ってます。
(伊藤一滴)

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