« 30年ぶりのスキー | メイン | 布おむつのこと »

スキーに思う

小学1年の長男のスキー行事で、30年ぶりにスキー場に行きました。
そりゃあ30年も経てば、浦島太郎が故郷に帰ったみたいなもんで、スキーは昔と別のスポーツみたいな感じです。用具もだいぶ違ってますし、専門のインストラクターやボランティアによるスキー指導を見ても、言葉も態度も昔と全然違います。

用具について、私はどうこう言う立場ではありませんが、今は子ども用のスキー用品でも本格的になっています。成長の早い子どもが本格的なスキー用品を一式そろえるのは、なんだか不経済な気もするのですが。
70年代にまだ現役で使われていた木製スキーや竹のストック、鉄のストック、ゴム長靴でスキーをはける革バンド、バネ式のスキーや革の靴など、私の生家にはいろいろありました。今思えば、私の上の世代の人たちのスキーは、流行の変化もなく、今のように産業化されていませんでした。もう全部処分してしまいましたが、とっておいたら今頃スキーの歴史的資料になっていたことでしょう。

スキーの指導に関しては、今はていねいになりました。私が小学生だった70年代は、やたらスポーツ根性みたいなモーレツ精神がもてはやされていましたから、指導員は『巨人の星』の星一徹の上を行くほど受講生を怒鳴りつけていました。スポーツに限らず、世の中全体の風潮だったのでしょう。私を「指導」した人など、特にひどかったのかもしれませんが、「何やってんだ、お前! この馬鹿! 下手クソ!」みたいな感じでしたね。

雪には苦労もありますが、私は今、せっかく雪国の山里に住んでいるんですから、雪の風景を眺めたり、雪を楽しんだりする機会もあっていいと思っています。
長男は、この冬初めてスキーをはきました。最初は平らな雪の上を歩くことも出来ませんでした。家の周りで練習し、少しはスキーで歩けるようになりました。今の私がそうですが、少しでも出来ると、それなりに楽しいんですよ。
長男はスキー場で指導を受けながら初級ゲレンデをすべり、やる気が出たようです。指導してくださったのは長男の同級生のお父さんですが、斜面でていねいに教えながら自分はバックですべって行くんです。私は、前向きでやっとついて行きながら、すごいなあと思って見てました。いくら初級ゲレンデと言っても、わが家の自家用ゲレンデと違って本物のスキー場ですから、けっこう長い距離があります。
もし私が子どものとき、あんなふうに指導を受けていたら、スキー嫌いになることもなかったでしょう、たぶん。(伊藤)

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。