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日本の面影

ふもとの桜が満開になりました。山桜も咲き始めました。種類があるようで、赤みの強い花、ピンクの花、白っぽい花、いろんな桜が咲いています。最上川のほとりに、色とりどり、春の陽に映えて鮮やかです。
山里の雪も日陰に少し残るだけになりました。付近の果樹園は若草色のじゅうたんを敷き詰めたようで、りんごの新芽も元気です。セリやナズナが食べごろになりました。ヨモギも、きのう天ぷらにして食べましたが、緑色が鮮やかで風味豊かです。きのうは早めに帰宅し、車庫から自宅まで歩きながら、このあたりでキノモエ(木の萌え?)と呼ばれているアケビの新芽を少し摘みました。ほろ苦いのですが、独特の風味があり、ゆでて食べるとおいしいのです。自然の恵みをいただくのは、ありがたいです。

実は私も、子どもの頃を思い出しています。この季節、祖母がよくキノモエを摘んできて、ゆでてくれました。祖母が亡くなって今年で6年になりますが、祖母と歩いた幼い日のことを鮮明に思い出すのです。

私のいる山里は、わが家を含めて18世帯の小さな集落です。
明日から集落の春の祭りが始まります。うちでも、もち米を浸したり、ゼンマイをもどしたりして、お祭りの準備です。そういえば、子どもの頃もこんな感じでした。そうした生活から離れてずいぶん時が経ちました。なんだか、なつかしい場所に帰ってきたような気分です。ここにいると、古き日本の面影を感じます。(伊藤)

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