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番外編・自称「キリスト教」の自称「クリスチャン」たち

前回、話が脱線してしまったついでにもう少し書く。

キリスト教を自称する原理主義者やカルトらの狂信・盲信による折伏的な活動は物凄い。
私は若い頃、彼らに取り囲まれ、「あなたの聖書理解は間違っています」と詰め寄られ、さんざん詰問されてひどい目にあった。何度もやられた。私の後輩のカトリック信者の学生も同じようにやられて、「プロテスタント信者は怖い」と言っていたから、「あんなのはごく一部の特殊な人たちで、大多数のプロテスタントはカトリックに友好的だよ」と私は言ったんだけれど・・・。

彼らのやり方は、伝道になるどころか、キリスト教に対する悪いイメージを撒き散らすだけで、マイナスの伝道でしかない。
彼らの常軌を逸した現行の数々は、誠実にキリスト教を信じている人やキリスト教を求めようとする人にとって本当に迷惑な話だ。彼らは「福音派」とか「聖霊派」とか称することが多い。「教派でなく純粋なキリスト教」を名乗ることもある。一般の、原理主義でない福音派(聖霊派を含む)には善良なクリスチャンが多いと思うが、原理主義者やカルトと同一視されてさぞ迷惑していることだろう。

原理主義者やカルトらも一枚岩ではないからいろいろな主張があるようだが、中には現在のイスラエルを支持する勢力もある。

冷静に考えてみればよい。まともなクリスチャンが、現在イスラエルがやっていることを支持するだろうか?
イスラエル支持派はハマスのテロの残虐性がどうこうと言うが(確かにハマスの残虐行為は非難すべきことではあるが)、殺害された市民の数だけ見ても、イスラエルによる無辜の殺害の方が比べものにならないくらい大規模だ。1200人殺されたら3万人以上殺して報いるやり方は、どう理屈をつけても正当防衛を超えている。ハマスのテロを口実にしたジェノサイドではないか。イスラエル軍によるガザの封鎖と攻撃は、イエスの愛と平和の教えとはまったく相容れない。方向が正反対だ。イエスの教えと正反対のイスラエル支持派が「クリスチャン」を自称しても、彼らをクリスチャンと呼んでいいのか。

「正統的プロテスタント」だの「福音的な教会」だの「正しい聖書信仰に立つ」だのと称するクリスチャンの皮を被った狂信者や好戦論者たちに乗せられてはいけない。
「ヒトラーのやり方は正しかった」と言う人をクリスチャンとは言わないように、現在のイスラエルのやり方を支持する人をクリスチャンと呼ぶべきではない(※)。

彼らが言う「キリスト教入門」だの「聖書入門」だのは、一般のキリスト教ではなく、かなり特殊な見解である。
本気で「キリスト教入門」や「聖書入門」を求めるのなら、主流派のプロテスタント、またはカトリックの教会、一般の(原理主義でない)福音派、および無教会、正教会などの、まともな信徒、牧師、司祭から話を聞くべきだ。

見分け方がある。
良い木はよい実を結び、悪い木は悪い実を結ぶ。
実を見れば木は分かる。

(せっかくのイースターなのに、こんな話になってしまった。)

(伊藤一滴)

※「私たちはヒトラーを支持していない」なんて、また言い出す。あなた方がヒトラーを支持していると言ってるんじゃなくて、現在のイスラエルを支持するのはヒトラーを支持するのと同じじゃないかって言ってるんです。ちゃんと読んでください。まともに文意を読み取らずに何か言っても反論になってません。


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