高市、トランプ、参政党・・・、だいぶ前には・・・
今年9月の世論調査だと、自民党中心の政権よりも野党中心の政権を望む声が多数でした。だから、いよいよ政権交代か、と思ったのです。ところがまあ、例によってというか、野党は結束できず、高市内閣の誕生を許してしまいました。
このチャンスを逃す野党って、何とも情けないし、不甲斐ない。
何をやってるんだって、言いたくなりますね。
自民党と公明党なんて、かなり考えが違ってもずっと連立を組んでやってきたんですよ。それが、野党同士だと出来ない。反自民で一致結束することが出来ない。
政権を担うより、野党でいた方がラクチンなんですか? 特に、国民民主党さん。何ですか、あの逃げ腰の態度は。まあ、次の選挙で国民は評価を下すことでしょう。
高市早苗氏って、中身は安倍晋三なのか昭和のおっさんなのか、あの人が人気者になるとは思いませんでした。意外にも、若者に人気ですね。
その現実は、現実として、私も受け止めないと。
高市氏は自民党の安倍派(=裏金派)と関係が深く、中には統一協会との結びつきが深かった人もいます。しかも、彼女は、右派・タカ派として知られてきた人です。
高市内閣の支持率が6割を越える(調査によっては7割、8割)って、どうなっちゃたんでしょう。先月まで、野党中心の政権を望む声が多数だったのに、何とまあ、風向きの変化の速いこと。
日本史上初の女性首相が誕生した。彼女ならやってくれそうだ。政治が変わるんじゃないか、社会がよりよくなるんじゃないか、新しいことが始まるんじゃないか、っていう期待感ですかね。そういう雰囲気を醸し出す演出は見事ですね。
人を外観でどうこう言うべきではないのかもしれませんが、最近の高市さん、見た目の雰囲気も変わってきました。でもそれって、演出です。演出に乗せられてはいけない。政治家は中身です。
雰囲気はともかく、中身は旧態依然なんです。
せっかく岸田政権、石破政権で自民党がだいぶまともになってきたのに、逆戻り。
裏金議員、統一協会癒着議員たちが復権してきました。この古い人たちが、新しい政治や新しい社会の担い手になるとは全く思えません。
それに、高市氏のこれまでの右派・タカ派の主張を考えたら、今後が予想できます。
おそらく、
防衛優先。
それも軍事力による防衛であり、食糧安保といったことはあまり考えないようです。コメは減産だっていうし。
国民の権利の制限。
言論、報道、学問などへの介入。
テレビ局に対する「電波停止」まで言い出した人ですから。
ジェンダー平等への逆行。
夫婦別姓も女性天皇の可能性も遠ざかることでしょう。
近隣諸国との関係悪化。
戦前の美化。
外国人排斥。
外国人が鹿を蹴ったとか、真偽不明のことを言いだす人です。口では「外国人排斥」とは言わなくても、じわりじわりとやるのかな。
行きつく先は、戦前を思わせる権威主義的国家でしょうか。
威勢はいいですよ。動きも速い。でもその動きには、長期的な展望があるのでしょうか、実力が伴っているんでしょうか。
虚勢を張っていると言うか、今だけを見て実力以上に威勢のいいことを言う人が人気者になるのは、はっきり言って怖いです。
危ないですよ。政府も、国民も。
今の世に不満を抱えている人たちは、昭和のおっさん的なものを好むのですかね。
期待値が高いだけ、ほころびだしたら猛批判をくらうかもしれませんけど。
似てませんか。高市、トランプ、参政党・・・、だいぶ前にはナチス党。
書きながら思ったのですが、この文、リズムがいいんで、標語になりそうです。
標語みたいに、唱えますよ。
「高市、トランプ、参政党・・・、だいぶ前にはナチス党」
共通なのは国家主義的、右派的、権威主義的なところです。
一見、新しい時代が来るような期待を持たせて大衆を引き寄せる。
敵とは言えないものを「敵」にして、あの「敵」は悪者だ、「敵」のせいで悪いんだと思わせる。
あれかこれか、みたいに。
そうやって大衆を引き寄せる。
そんな手に乗っちゃ駄目なんだけど・・・。
自民党が議席を減らしたのは裏金議員・統一協会系議員の問題も大きいのに、高市さんと仲間たちは、まるで石破茂さんが悪いかのように話を持っていきました。
高市支持者にとっての悪者は、石破さんなどの自民党内の比較的リベラルな勢力。
トランプ支持者にとっての悪者は、アメリカの民主党。
参政党支持者にとっての悪者は、外国人および外国人の人権を守ろうとするリベラル勢力。
ナチス党支持者にとっての悪者は、ユダヤ人。
「あれが悪者だ」って、わかりやすい。
もう一回、言いますよ。
一見、新しい時代が来るような期待を持たせて大衆を引き寄せる。
敵とは言えないものを「敵」にして、あの「敵」は悪者だ、「敵」のせいで悪いんだと思わせる。
あれかこれか、みたいに。
そうやって大衆を引き寄せる。
そんな手に乗っちゃ駄目なんです。
(伊藤一滴)
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