山形県知事選挙 フタを開けると
1月24日(日)に山形県知事選挙の投票があって、現職の吉村美栄子知事が圧勝しました。
自民・公明が推した対立候補(元県議の女性)は、吉村氏の半分も票が取れませんでした。
マスコミの出口調査によれば、自民党支持者、公明党支持者、無党派層の半数以上が吉村氏に投票したとのことです。対立候補は、自分を推薦する政党の支持者の票さえ固められませんでした。
もちろん野党支持者は圧倒的に吉村氏支持でした。
だって、対立候補のスローガンは「選ばれる山形へ。」とか「さあ山形を変えよう!」とかで、山形県はこういう点が駄目なんだ、あの点でも駄目、この点でも駄目、変えていかないと、みたいな主張です。そんなにあれもこれも山形県は駄目だって言われたら、山形県民は引いちゃいます。多くの県民は、別に、選ばれる山形になりたいとか山形を変えたいとか思ってません。その良さがわかる人にはわかる山形でいいんです。この対立候補は、山形県内の比較的裕福な人の声しか聞いていなかったのでしょうか。どうも、一般庶民の思いがわからなかったみたいです。庶民の心に響かないスローガンを掲げた時点で、すでに負けていたのです。
しかもこの人、ずっと自民党山形県連の要職を務めてきた人なのに、「無所属」で立候補って? そんなのあり? そんなに自民党色を消したいの?
さらに、この陣営は現職の吉村知事へのネガティブキャンペーンをやって、「権力は腐敗する」と書きました。「権力は腐敗する」って? 自民党県連の要職にあった人の側がその言葉ですか? その言葉はむしろ、自民党本部に向けて発したほうがいいのでは?
この対立候補は県知事選に立つため県議をやめたのに、県議辞職による補欠選挙では非自民の梅津ようせい氏が当選しました。
結局自民党は県議会の議席を1つ失い、県知事選にも敗れました。
自民党県連の加藤鮎子会長は会長職を引責辞任。「このような結果となったことについて、私も県連会長としてお詫びを申し上げる」(加藤氏)とのことです。
国政への影響だって、無視はできないでしょう。
(伊藤一滴)
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