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安倍政権批判の令和?

平成の次の年号が発表される前、Twitter公式ツール「#新元号考えてみた」予想ランキングトップ3は次のとおりだった。

安久
安永
永安

どれも「安」がつく。安倍政治が続くよう願っている、とも読める。

他にも、

安泰
安寧

なども上位にランクインしていた。
マスコミやネット上では、新しい年号には「安」の字がつくのではないかと予想されていた。安倍総理は、自分の名を年号に残すのではないかと。

以下はすべて想像で、仮定の話だが・・・・

予想で上位にランキングされた案は外すにしても、安倍氏自身も「安」のつく年号を望んでいたのかもしれない。

もし、安倍総理や安倍政権の関係者が、「安〇」または「〇安」という案について皇室に秘かに打診していたとしたら、

そうした案に、現天皇陛下や次期天皇陛下が不快感を示しておられたとしたら、

それどころか、「現職の総理大臣の姓の一字を元号に使うのはいかがなものでしょうか」といった意味のことおっしゃったか、そこまではっきりでなくとも、そう匂わせるようなことをおっしゃっていたとしたら、

さらに、万葉集を出典にする案を、皇室の側からそれとなく(あるいははっきりと)伝えらたとしたら、

さすがの安倍さんも、皇室に正面から逆らえなかったのではないか。

それで急遽、予定になかった万葉集の権威・中西進氏が呼ばれた、と考えると、

すべて説明がつく。

中西進氏は、平和主義者で護憲派として知られている。安倍氏や氏の仲間たちとは方向が違う。なぜわざわざ安倍政権がそんな人が呼んだのか不思議であったが、それが皇室の御意向であると仮定すれば説明がつく。

今上天皇はご即位に際し、「皆さんとともに日本国憲法を守り,これに従って責務を果たすことを誓い,国運の一層の進展と世界の平和,人類福祉の増進を切に希望してやみません」とおっしゃっておられた。
皇太子殿下も、日本国憲法と今上天皇の御意向を強く意識しておられるようで、他国との友好的な関係や人権や地球環境を重んじるご発言をたびたびなさっておられる。

皇室は、直接的な政治発言はしないが、今回は年号制定に関し、安倍政権に待ったをかけたのかもしれない。

中西氏は自分が「令和」の考案者かどうかを明かしていないが、考案者である可能性が高い。

産経新聞電子版(2019.4.8)にこうある。

引用開始

筑摩書房によると、新元号発表後、書店などからの問い合わせを受け、中西氏の『万葉の秀歌』(ちくま学芸文庫、平成24年刊)の重版を決定。増刷は1万部。2日、中西氏に重版決定の連絡を入れたところ、中西氏からファクスで「『万葉集』は令(うるわ)しく平和に生きる日本人の原点です」とのコメントが送られてきたという。

引用終了

私は、最初、「令和」と聞いて、日本に命令するということかと思ったが、「『万葉集』は令(うるわ)しく平和に生きる日本人の原点です」ということであった。自分の無知による誤解が恥ずかしい。

平和主義者で護憲派の万葉学者が(もしかすると皇室の御意向もふまえて)考案したであろう「令和」が、とても素晴らしい年号に思えてきた。

これは、現天皇陛下、次期天皇陛下、万葉集の学者の、平和の願いがこもった年号なのかもしれない。そこには、わかる人にはわかる形で、安倍政権の好戦的な路線に対する強い批判がこめられているのかもしれない。

もちろん、みな想像である。
単なる憶測と言われるかもしれないが、この想像で、反安倍派とみられる万葉学者が突然呼ばれ、突然年号が決まったことが、すべて説明できるのである。

令和、令和、令和、令和と繰り返し、その、うるわしく平和に生きる思いを感じたい。

(伊藤一滴)

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