タブレット端末を買いました
タブレット端末を買いました。やっと、今頃。
緊急連絡用に携帯電話は持っていましたが、自分からかけることはほとんどありませんでした。何かのときのお守りみたいなものでした。
スマホも持っておらず、インターネットの利用はもっぱらパソコンだけでした。
長男の大学進学、次男の高校卒業もあり、家族みんながスマホやタブレットを持つ時代になって、自分だけが持っていないと不自由で、やっと今頃になって買いました。
スマホにするかタブレットにするか悩みに悩んで、結局、画面が大きくて見やすいタブレットを買いました。緊急連絡用の携帯(いわゆるガラケー)はそのままです。ポケットに入れて持ち歩くのにちょうどいい大きさですし。
思うことがいくつかあります。
スマホやタブレットを新たに買うと、同意や許可を求められることがとても多いのです。
同意・許可をしなければ使えないので、かたっぱしからすることになります。
文書の全文をていねいに読み、よく考えてから同意・許可をする人っているんでしょうか。
全部読んでいたら、どれほど時間があっても足りないくらいです。
ろくに読まずに押したりサインしたりがほとんどでしょう。
みんな慣れてしまったのか、「ろくに読まずろくに聞かずに同意・許可する」という風潮が、どうも、社会や政治にまで広がっているように思えます。
政治が勝手に突っ走るのを、国民は止めなくなりました。
日本は安倍政治、アメリカはトランプ政治です。
個人情報を書き込まなければ端末を買えないので、書くしかありません。同意した文書の中に個人情報の取り扱いのことも書いてあるのでしょうが、ほとんどの人はろくに読んでいないことでしょう。
自分の行動や買い物が把握されることにも慣れてしまいました。
グーグルやアマゾンやポイントカードの会社は、役所や警察以上に私のことを知っているのでしょう。
それで、今、何か直接の被害を受けているわけではありませんが、今後情報漏れは絶対にないとも言えないし、買った本や物品の傾向などから私の関心分野まで企業に把握されているのかと思うと、いい気持ちはしません。かといって、被害やプライバシーを過度に心配してネット通販を使わなければ、とても不自由なことになります。
(アマゾンなど、私の関心分野の本を紹介してくれて、助かってもいますが。)
自分が把握され、管理されることに、みんな慣れてしまいました。
どうすることがよいのか、自分もよくわからずにいます。
もう一つ、別の話です。
事実を偽造する人たちは昔からいました。
ただ、その人が権力の側でなければ、偽造した内容をもっともらしく発表する場が限られていました。
今は、誰でもインターネット上にいくらでも書けるので、ネットはさまざまな記述にあふれています。
ネット空間は、無秩序な言説の世界で、明らかな嘘、不正確な書き込み、どうでもいいような記述と共に、価値ある言葉も混じっている大海のようです。
自由に発言できるのはいいのですが、無責任な発言も増え、ゴミの中から役立つものを探さないといけないような感じになってきました。
これは不快ですし、疲れます。
街から遠く離れた山里にいても、最新情報が入ってきます。電波の受信が悪くて雑音がひどかったラジオもタブレット端末を使ってクリアな音声で聞けるようになりました。
でも、新技術は、いいことばかりではありません。
新技術にどこまで合わせるべきなのか、薪を割りながら考えています。
トイレは汲み取り、暖房は薪ストーブ、家への道は未舗装、それで何も不自由していないのですが。
(一滴)
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