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田川建三訳の新約聖書本文の訳 一冊本が出ます

田川建三氏の大著「新約聖書 訳と註」が全巻出揃い、訳の部分が一冊本になって出るそうです。

http://sakuhinsha.com/philosophy/27082.html

携帯用の廉価版も出るそうですが、私はもう、視力も落ちてきたんで、高いほうを(つまり字が大きいほうを)予約しました。

新約聖書の日本語訳として、おそらく、最高峰でしょう。
田川建三さんて、博識の人なのに、なんか職人気質みたいなところがあって、学者先生っぽくないんです。これまでの翻訳や学説にも激しく噛みつくし。嫌う人は嫌うでしょうね。

版元の作品社のホームページにこう書いてあります。
「 余計な粉飾を排し、協会の壁の外の解き放ち、原文の趣をありのままの姿で伝える、画期的な日本語訳新約聖書!」
協会の壁の外の、ですか・・・・。「壁の外へ」でなくて? それに協会って? 日本聖書協会? それとも「教会」の変換ミス?
まあ、日本聖書協会でもキリスト教会でも、どっちでも意味は通りますけど。
でも、こんな宣伝文では買う気が失せる人も出るんじゃないかなあ?
(私は4千円+税を出して買いますが)

(一滴)


追記:今日(7月26日)に作品社のHPを見たら、訂正してありました。たぶん指摘があったのでしょう。
「余計な粉飾を排し、教会の壁の外に解き放ち、原文の趣をありのままの姿で伝える、画期的な日本語訳新約聖書!」となってます。まあ、田川さんは、教会からも日本聖書協会の訳やその影響からも、新約聖書を解き放ったと言えますが。(日本聖書協会の文語訳、口語訳、新共同訳は、いろいろ批判もありますが、これまでの他の訳と比べれば決して悪くはありません。念のため。)

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