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英語学習 絵の力

また少し英語学習の話をします。

大学卒業後、英米の子ども向けの絵本を繰り返して読んでみて、絵が持つ力を思いました。絵を見ることで、この状況でこの英語の表現になるのだと頭に入るのです。
考えてみれば、子どもが自分の母語を覚えるときも、目の前でそれが見える、聞こえるという状況の中で言葉を習得していくわけです。状況を見ることなく単に文字だけで語学を学ぼうとする効率の悪さを思いました。
抽象的な文章の読解などはどうなるのかと言われそうですが、それはもっと先の話です。

英米の絵本に触れて、自分はこれまで、何と効率の悪い英語学習をしてきたのかと思いました。中学、高校、浪人中も、絵をあまり見ないで、単語が並んだ「文章」というものと格闘していました。しかも、求められてもいないのに、頭の中で自然な日本語に翻訳しようとしていました。

語学学習には絵本が良い、映画が良いという人がいますが、事実です。本当ならその国に住んで学ぶのが一番いいのでしょうが、それができないなら、絵本や映画で学ぶのは、その状況の疑似体験とも言えるわけで、覚えやすく忘れません。あの状況のあの場面でこう言うのだと、絵や動画と共に頭に入って行くのです。

日本人は英語が下手だと言われますが、その理由の一つは、視覚聴覚の状況と言葉とがきちんとセットになっていないからではないか思います。この状況でこう言うという感覚を身につけるのではなく、この英単語はこう訳す、この構文はこう訳す、というように、英文を日本語の文に置き換えることを優先して丸暗記させられてきたのだと思います。だから、学年が進んで難解な文章が出てくると、嫌になる生徒も多いのだと思います。

英語の学習には、英米の絵本などをおすすめします。CD付の絵本や、子ども向けの映画もあります。

(一滴)

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