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| 「続・沈黙」 吉次郎との対話 その2 »
今年も暑くなってきたので、またふんどしの話です。
私も愛用していますが、なぜ、ふんどしが人気なのかというと、
晒(さらし)や木綿の手ぬぐいで簡単に作ることができる。ゴムによる締めつけがなく着用に違和感がない。動きやすい。西洋式の下着に比べて蒸れにくく高温多湿の日本の夏も快適。
また、締めつけや蒸れから解放されることで健康効果もあるようで、ネット上でも、冷えやむくみが解消されたとか、生理不順が改善したとか、いろいろな証言も多数あります。
代表的なのは「越中ふんどし」と「もっこふんどし」ですが、形状に男女差はありません。江戸時代、もともとは男性用の下着でしたが、そのままの形で女性も使えるので、今日、男女を問わず用いられます。「六尺ふんどし」も男女兼用ですが、これはお祭り用(昔は水泳用)のようで、普段使うと用便が不便です。試したら、トイレで外してそのあと締めるのがとにかく大変でした。「黒猫」ふんどしもありますが、これはは男性用です。私は使ったことがありませんが、「黒猫」は男性のその部分を押さえるふんどしなので、その部分を持つ人(つまり男性)用です。これも昔、水泳用に使われたと聞いています。まさか女性用の「黒猫」なんてないだろうと思って念のため検索したら、何と、女黒猫という名称で販売されていました。世にはそういう商品もあるんですね。うーん、私の知らない世界でした。(※)
ネットで見ると、ふんどしとパンツの中間のような下着もありますが、そうした折衷型の下着をふんどしと呼んでいいのか、私は、ちょっと疑問です。
ふんどしは下着ですが、「越中ふんどし」や「もっこふんどし」は別に性を強調するものではありません。(※※)
一般には、おすすめは「越中ふんどし」と「もっこふんどし」です。男女兼用です。簡単に自作できます。「ふんどし 作り方」で検索すると、いろいろ載っています。下着は男女をはっきり分けるのが当然と思っている人もいるようで、女性用とか男性用とか書いてあるのもありますが、伝統的な「越中ふんどし」と「もっこふんどし」に関しては、形状に男女差はありません。「越中ふんどし」は、病院で使うT字帯みたいな形のもので基本はフリーサイスです。色や柄、素材の質感などは好みの問題でしょう。
普段は「越中ふんどし」がおすすめで、農作業や運動などで特に体を動かすときには「もっこふんどし」がおすすめですが、好みもあるでしょうし、厳密な使い分けはありません。トイレは、「越中ふんどし」の方が楽です。洋式に腰掛ける、または和式にしゃがむときは、前垂れを抜いて腹に乗せるか背中にまわして肩にかけるかすれば、ヒモをほどく必要もありません。前垂れを水洗トイレの水の中に落としてしまったという人もいますが、上記のように外し、使用後は、洋式ならトイレにフタをしてからふんどしをしめなおせばいいわけで、和式でも、前垂れを肩にかけるか手に持つかして、立ち上がってから戻せばそんなことにはならないと思います。男性の小用のときはふんどしのわきから出せばいいので、立ったままできます。
「もっこふんどし」はトイレで腰掛ける(またはしゃがむ)ときはヒモをほどき、終わったらまた結ばないといけないのですが、これを面倒と感じるかどうかです。男性の小用のときは「越中」同様に立ったままできます。
自作して試すのであれば、ネットや書籍に書いてある作り方を参考に、まず、作りやすい「越中ふんどし」がお勧めです。私は、市販の晒(さらし)で作っています。もちろん純綿です。前垂れは、私は1メートルくらいでちょうどですが、1メートルで長すぎると感じる人なら、あとから切って調整もできます。ヒモの幅は、1センチかそれ以下にしたほうが結びやすいし、結び目が大きくならず邪魔になりません。(参考「越中ふんどし 作り方」検索)
「越中ふんどし」を着用し、前垂れを折り返す位置がわかれば、それが自分のサイズですから、そのサイズの「もっこふんどし」を作れば自分用に最適です。「越中ふんどし」はフリーサイズですが、「もっこふんどし」は、自分に合うサイズで自作するのがいいと思います。この「もっこふんどし」は日本手ぬぐいで作ることもできます。手ぬぐいは、素敵な絵柄も多く、比較的安価で、よい材料です。「越中ふんどし」も手ぬぐいで作れますが、前垂れが少し短くなります。「もっこふんどしは少し小さめがよい」と言う人もいますが、どうでしょうか。せっかくの、開放感のあるふんどしですから、あえて小さめにすることはないと思います。別に小さめにしなくても動きやすいですし。幅は、晒や手ぬぐいの幅で使っています。標準的な大人の場合それでいいと思いますが、かなりスリムな人や子どもの場合だと、少し幅をつめてもいいかと思います。(参考「もっこふんどし 作り方」検索)
今年も暑い季節になりました。ふんどし生活は実に快適です。
(豪雨災害の被災地の方々に、心からお見舞い申し上げます。山形県村山地方は、同じ日本とは思えないような明るい夏の空です。申し訳ないような思いでいます。)
(伊藤一滴)
※ふんどしセレクトショップTeRAYAが女性用の「黒猫」を製作することになったいきさつが以下に書いてあります。現在は女黒猫という名で販売されています。
(もともと「黒猫」は男性のものを押さえるふんどしなので、男性専用です。TeRAYAさんの女黒猫という製品はこれを模したものですが、女性用に作られています。さすがに「黒猫」は、男女で兼用出来そうにないですね。)
なお、TeRAYAさんのネット販売の商品はこちらにあります。女性用、男性用、子ども用、いろいろ載ってます。家族でふんどし、健康生活って、いいですね。
※※ただし、「六尺ふんどし」と「黒猫」は、性を強調しているように見えなくもないです。まあ、性も含めての人間ですけれど・・・・。
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