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秋、稲刈り準備

秋になり、空が澄みわたってきました。コバルトの空が、セルリアンブルー系の色に変わると、秋が来たな、という感じがします。

山里は真夏でも快適ですが、そのかわり秋は、すぐに寒くなります。特に朝晩は火が欲しいです。

この季節、仕事を終えて帰宅してからは、もう暗くて畑の作業ができないので、毎朝6時前に起きて、出勤前の朝仕事で家の前の畑をひとまわりします。
畑では、キュウリががんばっていて、毎日収穫しているんですが、食べきれないくらいなります。サラダ、漬物、酢の物、炒め物、カレーの具などに使い、残りは濃い塩に漬けて冬まで保存します。インゲンやオクラもよく採れます。それとエダマメ、カボチャ。小豆も実ってきました。

もうすぐ稲刈りです。今年こそ天日干しをやろうと張り切っています。
私の住む山形県の村山地方では、ひところ前まで、稲は杭(くい)に干すのが普通でした。それが秋の風物詩でもありました。稲杭(いなぐい)と呼ばれる専用の杭で、長さが8~10尺くらいです。これが1反(いったん=300坪)の田んぼに約40本。
自分で使う稲杭は自分で作ろうと思ってがんばってみたんですが、なかなか大変な作業で、10本作って疲れてしまい、あとは地元の森林組合から買いました。1本680円でした。
これを軽トラで田んぼに運び、5~6尺おきにあぜに刺していきます。いっぺんにできないので少しずつです。手動の穴掘り器で下孔を掘って杭を刺すのですが、すべて人力、汗だくの作業です。

近所の農家の人に聞いたら、みんな杭を立てる作業が大変だから、天日干しは味が良いとわかっていても機械乾燥に切り替えたのだそうです。たしかに、杭を立てる作業、40代の私でもへとへとです。60代、70代の高齢農家にはちょっと無理があるようです。今では、天日干しはごく少数派になり、天日干し用の道具を探すのもひと苦労です。(注)

正式な農家になったらさらに田んぼを増やし、天日干しの米を食べたいという人に販売したいです。それには、もっと疲労の少ない干し方も考えないといけないようです。(足場用パイプなどで干し場を作るとか、風情はないですけど。)

今も、田んぼの農薬は最低限しか使っていませんが、いつか、完全な無農薬を実現したいです。そのためには、他の人の田んぼの迷惑にならない場所に、有機栽培専用の田んぼを借りるか、買うかですが、いつかはやりたいです。

そう、私は、本統の農民になりたいです。
職業を訊かれたら、堂々と、「農業です」と言いたいです。(伊藤)

(注)天日干し用の道具は、バインダーと呼ばれる稲刈り機(稲束結束機能付)、稲杭、ハーベスターと呼ばれるエンジン式の脱穀機など。

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