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民主主義の危うさ

これまで書いてきた通り、私は、政治や産業や現代の風潮を皮肉ることがあります。そうしたものにうまく乗せられている状況に対し、辛口のコメントを書くこともあります。
でも、一般庶民を馬鹿にするつもりはありません。私も一般庶民の一人です。

私も含めてですが、大衆は判断を誤ることがあります。馬鹿にしているとかではなくて、これは事実です。
大衆は、やがて自分たちの首を絞めるような道を選んでしまうことがあるのです。

大衆の世論は、マスコミに、特にテレビを使った誘導に流されます。自分は誘導されているという自覚がないのです。
政界財界の人たちは、巧みにマスコミを利用します。うまく世論が形成され、大衆の多数意見が、やがて自分たち自身の首を絞めるような選択をする、そこに民主主義の危うさがあります。

現状は、氷山に向かってゆくタイタニック号に似ています。だのに、操舵士は大きく舵を切りません。「大きく舵を切るべきだ」という意見に対し、「経済活動にマイナスの影響がある」とか「生活水準を下げるべきではない」といった反論が出て、結局、氷山に向かって進んでゆくしかないのです。
大衆の多数意見に従えば大きく舵を切ることができない、それも民主主義です。
江戸時代の上杉鷹山のような大改革は封建時代だから出来たのであって、民主主義のもとでは難しいのでしょう。
氷山に激突して初めて目を覚ます、なんてことになってほしくないのに。

高みの見物をしているわけではありません。私も大衆の中の一人です。庶民の一人です。タイタニック号の乗客です。(伊藤)

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