子どもの遊び2
子ども同士、遊んでもらいたい思ったら、友だちの家まで親が車で送ってあげないといけません。治安の問題ではなくて、この山里で小学校低学年の子や保育園の子はうちしかいないからです。治安面での不安を感じたことはありません。なにしろ戦後1件も犯罪のない山里です。集落みんな顔見知りというのは強力で無料の守りです。
事情は、他の集落も同様です。犯罪に巻き込まれる心配は少ないけれど、子どもが極端に少ないのです。
いくら自然環境に恵まれた広々とした中に暮らしていても、兄弟がいれば兄弟だけで大騒ぎ、兄弟のいない子はテレビや電子ゲーム漬け。かといって、親が車で送迎したのでは体力もつかないだろうし自由もないでしょう。どうすればいいのか、悩むところです。
子どもの行事のときに子どもたちの様子を見ていると、上級生は下級生にいろいろ教えてめんどうをみているようです。ちょっかいをだす子もいるし、それをたしなめる子もいます。子どもが集まれば、自然と社会的になっていくようです。でもそのために、人為的に子どもを集めないといけません。
どうしたらいいのか、答えは出ません。でも、それでも、自然の中で、人が人らしく接しあう田舎には、失われてきた古き佳き日本がまだ残っていると思います。子どもの遊びのことで悩んだりしても、トータルで考えたら、やっぱり子育てしやすいと思うのです。(伊藤)
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