« 無関係なサイトや広告に注意 | メイン | 「聖書はすべて神の霊感によるもの」であっても、聖書無誤論は否定される »

紙の情報は冬の時代なのか

キリスト教系の出版や書籍の販売に限ったことではありませんが、紙の情報は冬の時代なのかと思えてなりません。


東京神田のキリスト教書店「友愛書房」が閉業すると聞いて、ショックでした。
若い頃から、上京するたびに寄っていたからです。山形県の山里で暮らすようになっても、東京に用があるときは寄っていましたし、近年は友愛書房のネット通販も利用していました。

では、西荻窪のキリスト教書店「待晨堂」(たいしんどう)は、どうなっているんだろうと思い、待晨堂のホームページを見たら、「いろいろ情報」にこう書いてありました。

出典
https://taishindo-books.jimdofree.com/
から、「いろいろ情報」に進む。
2023年2月20日閲覧

引用開始

1950年代から70年代は書店の出店ラッシュ、80年代から90年代は書店の改組の時代でした。2000年に入り倒産・廃業が多く出ました。

<書店・出版社の廃業・倒産>

・キリスト教古書店の友愛書房が2023年2月末で閉店します。

・キリスト教図書出版社が2022年3月に廃業しました。

・海竜社が2021年9月に倒産しました。

・オアシス仙台店、ライフセンター豊橋書店が2021年7月に閉店しました。

・徳島キリスト教書店が2020年12月末日をもって閉店しました。

・CLC(クリスチャン文書伝道団)が70年にわたる日本での働きを終え、2020年12月で解散しました。

 全国でお茶の水・名古屋・金沢・京都・岡山・広島の6店舗の書店運営をされていましたが、お茶の水と名古屋の2店舗はいのちのことば社直営店として、金沢・岡山・広島の各店舗は一般社団法人クリスチャン文書センターCLCこひつじ書店・岡山キリスト教書店・タラントメディアワークス(株)文書伝道部門 CLC BOOKS広島とそれぞれ独立店に、京都は閉店となりました。

・2017年に出版活動を終了してそのあと在庫の販売を続けていました創文社が、2020年3月をもって販売活動を終了しました

・聖公会出版が2016年3月末日をもって解散しました。

・カードのナルド社が2015年8月末日をもって廃業しました。

・書店の西宮聖文舎が2011年に倒産しました。

・書店の東京聖文舎が2008年に倒産しました。

・2006年に熊本キリスト教書店が営業を停止しました。

・出版社の㈲ヨルダン社が2003年に倒産しました。

・2002年に長崎キリスト教書店シオンが廃業しました。

・2001年に書店の東京ヨルダン社、福岡ヨルダン社、北九州ヨルダン社が廃業しました。

引用終了


残念です。

友愛書房が消える。
キリスト教図書出版社はすでにない。
ヨルダン社の倒産はあまりにもショックで、残念だった。
上記にないけれど、山本書店も惜しまれつつ消えていった。
創文社も、聖文舎も、いい本を出していたのに既にない。
他いろいろ、消えていった。
(海竜社はキリスト教専門の出版社ではないけれど、キリスト教系も含む多くの本を出していたのに。)


書店は「2000年に入り倒産・廃業が多く出ました」というのは、インターネットの普及でしょう。インターネットですぐ買えるので、書店まで行く必要がなくなったのです。
さらに、場所を取らない電子書籍も広がりました。

加えて、情報そのものがインターネットで手に入るので、わざわざ紙の書籍や雑誌や新聞を買わなくても済むようになったのです。そうなると、出版社・新聞社にとっても脅威です。

紙に記された情報は、今後減少し、やがて消滅に向かうのでしょうか?

消滅まではしなくとも、非常に高価になって、庶民には手が届きにくくなるのでしょうか?

レコード盤、カセットテープ、フイルムでの撮影なども、消滅はしていません。でも、使おうとすればデジタルより高くつきます。紙の情報もそうなるのでしょうか?

時代の変化なのでしょうけれど、どうも、文化のあり方が変わっていくようです。


ちなみに、待晨堂さんの待晨とは、あしたを待つ、よあけを待つ、ときを待つといった意味なので、いかにもキリスト教っぽい伝統を感じる名前です。
キリスト教系の新刊も古書も扱う書店です。私の記憶だと、無教会系で、以前は出版もなさっていたと思います。

紙の本は電源がなくても読めます。機器の損傷でデータが消えたりすることもないし、頭にも残ります。

どうか皆様、紙の本を扱う出版社、書店、古書店などを応援してください。そして有意義な紙の本は後の時代に繋いでください。

(伊藤一滴)

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。