寿司テロ報道で、昔の回転寿司を思った
回転寿司で不衛生な行為をする金髪の少年の動画が拡散されて問題になっています。寿司テロと呼ぶ人もいます。
この少年を擁護するわけではありませんが、もし数十年前の回転寿司だったら、こんな事件は起きなかったろうと思いました。
昔の回転寿司はもっとレーンが小さく、中で寿司職人が握っていました。握りながら全体を見渡し、バランスよく補充していました。もし流れていないネタがあっても、中の職人に声をかければ目の前で握ってくれました。「サビ抜きで」とか「サビをきかせて」といった注文にも応えてくれていました。その頃は客と店とのコミュニケーションがありました。
合理化の追求なのでしょう。店舗は大型化して全体を見渡すこともできませんし、店員も減り、客と店員との会話もほとんどありません。寿司を握る人の姿も見えず、注文もパネル方式になりました。
廉価で、それなりにおいしくとも、雰囲気が味気ないのです。
もう昔には戻れないのかもしれませんが、昔の回転寿司には人間味がありました。そして、こうした犯罪の余地はなかったと思います。
報道に接し、なんだか、悲しく、寂しい気持ちになりました。
(伊藤一滴)
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