法の秩序はめちゃくちゃ
現政権は多くの問題点を抱えていますが、私が特に大問題だと思うのは、法律(特に憲法)を軽んじる姿勢です。改正を目ざすなら、目ざすで、改正されるその日までは現行法に従わなければいけない。これは、法治国家の政府として当然です。
「状況の変化」を口実にすれば、憲法を含む法律が時の政府の解釈でどうにでもなるというなら、法の秩序はめちゃくちゃです。法律は権力を規制できなくなり、権力が暴走し出しても止められなくなる。
北朝鮮や中国の国民が法律の条文を盾に政府を訴えてもたぶん通らないでしょう。法律に何と書いてあったってそれは国民を守ってはくれず、権力の側が国民を規制するときにはうまく使われるのでしょう。
日本のあべこべ政権は、北朝鮮や中国のような国づくりを目ざしているのでしょうか。法の秩序が骨抜きにされてゆくのは大問題です。集団的自衛権の是非については、今回どうこう言いませんが、憲法を頂点にした法体系への挑戦が行なわれている。法の秩序がなし崩しにされてゆく、これは大変な問題なのです。
続く
(伊藤一滴)
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