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「経済の成長は人を幸せにしない」ラトゥーシュ氏

7月14日朝の朝日新聞(山形県内)に次の記事が載りました(たぶん、多くの地域では13日の夕刊?)。

「経済の成長は人を幸せにしない 経済哲学者・ラトゥーシュ氏に聞く」

ぜひ紹介したい見解ですので、要約して引用します。取材は樋口大二氏です。

要約引用開始

「脱成長」を掲げる仏の経済哲学者セルジュ・ラトゥーシュ氏(70)が来日した。『経済成長なき社会発展は可能か?』(邦訳:作品社、今月刊行)の著者である氏に、あるべき経済政策などについて聞いた。

「私が(経済の)成長に反対するのは、いくら経済が成長しても人々を幸せにしないからだ。成長のための成長が目的化され、無駄な消費が強いられている。そのような成長は、それが続く限り、汚染やストレスを増やすだけだ」

「持続可能な成長」という考え方が広く受け入れられるようになったが、「持続可能な成長」は語義矛盾だ。「地球が有限である以上、無限に成長を持続させることは生態学的に不可能だからだ」

今の社会システムのままでマイナス成長に転じても事態はかえって悪化するだけであり、「より本質的な解決策は、グローバル経済から離脱して地域社会の自立を導くことだ」

貧しい国も成長を拒否すべきなのだろうかという問いに、
「北の国々(先進国)による従来の開発は、南の国々(貧国)に低発展の状態を強いたうえ、地域の文化や生態系を破壊してきた。そのような進め方による成長ではなく、南の人々自身がオリジナルの道を作っていけるようにしなければならない」

菅直人首相は、経済成長と財政再建は両立できると訴えているが、「欧州の政治家も同じようなことを言っているが、誰も成功していない」

「彼ら(政治家)は資本主義に成長を、緊縮財政で人々に節約を求めるが、本来それは逆であるべきだ。資本主義はもっと節約をすべきだし、人々はもっと豊かに生きられる。我々の目指すのは、つましい、しかし幸福な社会だ」

要約引用終了

なんか、私がいつも言っていることと、同じような話に思えるんですが・・・・。
こうして要約して引用してみると、当たり前というか、常識的な話というか・・・・。
しかし、小泉竹中改革をいまだに支持している人や、グローバリズムを信奉する人、資本主義になんの疑いも持たない人、藤巻健史氏とか、その他これらに類する者にとっては、非常識な話なのでしょう。きっと。
(伊藤)

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