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「悲嘆にくれるマグダラのマリア」 "Magdalene Grieving"

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カラヴァッジョ作「悲嘆にくれるマグダラのマリア」
Caravaggio's "Magdalene Grieving"


ロシア軍によるウクライナへの侵攻が続いています。
ウクライナには正教会の信者が多く、マグダラのマリアはとても尊敬されていると聞きました。

聖書によれば、
イエスは捕えられ、男の弟子のほとんどが逃げ出しても、彼女は逃げませんでした。
日曜日の朝早く、マグダラのマリアはイエスの墓に行き、復活したイエスに会ったのです。


対戦車ミサイルを手に勇敢に立つマグダラのマリアの絵があります。
しかし、私は、彼女が泣きながら祈り続ける姿を想像します。

彼女は弱い人ではありませんが、戦士ではないのです。


決して逃げなかったマグダラのマリアの勇気を思い、どうか、共にお祈りください。

(伊藤一滴)


Russian troops continue to invade Ukraine.
I heard that there are many Orthodox believers in Ukraine and Mary Magdalene is very respected by them.

The Bible says:
Jesus was arrested and most of Jesus' male disciples fled, but Mary Magdalene did not run away.
Early Sunday morning, she went to the tomb of Jesus and she met the resurrected Jesus.


There are some pictures of Mary Magdalene standing bravely with an anti-tank missile.
But I imagine her who keeps crying and praying.

She was not weak but she was not a warrior.


Let us pray together, following the courage of Mary Magdalene, who never escaped.

(Itteki Ito)

Please pray for Ukraine, for the Russian people, for the world

Please pray for Ukraine, for the Russian people, for the world.
Please pray for peace.
Even if we pray, the prayer may not come true immediately. However, by praying, that person's heart goes there.
And the person moves in the direction that his or her heart is facing.
Water drops move the world.
Please pray.

(Itteki Ito)

日本の安全保障のために

今後ウクライナがどうなるのか、ロシアがどうなるのか、軍事や政治の専門家だってはっきり言えない状況です。もちろん私もわかりません。ただ、一刻も早く平和になってほしい、人々が平和な暮らしを取り戻してほしいと願うばかりです。

何の落ち度もない人たちが死んだり傷ついたりしている報道を、日々、読んだり見聞きしたりするのはつらいです。

日本にいる自分に何ができるのかと考えると、自分の非力さが悲しくなります。

ウクライナ国民が被害者なのはもちろんですが、ロシア兵も、一般のロシア人も被害者に思えてきました。国籍、民族にかかわらず、人道的な配慮を望みます。

ウクライナのために、ロシアの人々のために、世界のためにお祈りください。
平和のためにお祈りください。
祈って何になるのかと言われそうですが、祈ることで、その人の心がそちらに向かうのです。
そして、心が向いている方向に、人は動いてゆくのです。
一滴一滴の集まりが世の中を動かします。
どうか、お祈りください。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ウクライナ問題については、多くの方が多くのことを語っておられるので、私は少し視点を変えて、日本の安全保障について思うことを書きます。

今回のロシア軍の侵攻があって、日本でも、憲法9条を改正して軍隊を持つべきだとか、核武装すべきだとか、言う人たちがいます。
言葉は勇ましいけれど、どうでしょう?


日本の安全保障のために特に必要なのは、

1.諸外国との対話、特に近隣諸国との対話。

2.食料と飲料水の安定的な確保。

3.エネルギー源や生活物資の確保。

こういったことだと思います。


安全保障というと、軍備増強のことだけを考える人たちがいますが、そもそも、戦争や紛争をしないための対話から安全保障が始まるのです。
今回のウクライナ侵攻のような一方的な侵略もありますから、すべて対話で解決できるとは言えませんが、まず、外交努力による対話が大原則でしょう。

軍艦も軍用機も戦車もある、各種の銃砲もある、十分な弾薬もある、だが、食料も水もない、そんな状況で、安全保障になりますか?

軍備以前の話で、まず対話によって戦争や紛争を防ぐ努力をする、それでも戦いになってしまったら、空港も港も使えなくなる可能性がありますから、国産の食料の確保が必要になります。水も必要です。衣服なら古くても着れるでしょうが、食料と水は毎日必要です。

大切なのは食糧自給率の向上と、安定的な水源の確保でしょう。

今、日本の食糧自給率はカロリーベースで4割以下です。家庭の井戸はほとんどないくらい減っているし、水道事業を民営化しようとする動きもあります。
多くの場合、一般家庭には食料や水の備蓄はほとんどないでしょう。
もし侵略されたら、食料と水なしでどうやって抵抗するのですか?

田畑を減らすのはやめるべきです。
米が余ったら、政府が妥当な価格で買い取って、それを買い取った値段より安く売ればいいだけの話です。どんどん安くすれば必ず売れます。その赤字の分は、我が国の安全保障費だと思えばいいのです。
そうやって、せめて主食だけでも安定的に確保するのです。

水源を守るために、国の費用で森林を保全し、取水場近辺の環境を保全するのです。これも安全保障費です。
水道事業の民営化はやめるべきです。たいして意味のない公共事業に予算を使うくらいなら、水道のメンテナンスに使ったほうがいいでしょう。

資源の少ない日本では原子力発電が必要と言う人もいますが、もし原子力発電所が攻撃されたらどうなるのでしょう。原子力発電所への電源の供給が止まっただけでも大事故になります。核弾頭を撃ち込まれなくとも、原発が狙われることで核攻撃を受けたようになるのでしょう。

日本の安全保障を言うのなら、脱原発を目ざすべきです。

太陽光もそうですが、風力、水力、潮力、地熱、植物油のエネルギー化、発酵によるアルコールやガスの利用、昔のような薪の利用、その他、さまざまなエネルギー源を検討し、確保しておく必要があるでしょう。

日用の生活物資も、あまりにも海外に依存しています。国産品を推奨し、確保すべきです。
今ある衣類は当面着れるにしても、やがては消耗します。国内で、綿花や麻を栽培し、羊を飼い、国産の繊維を確保できるようにするのです。補助金を出してもすべきです。
国内で必要な物資は国内で製造する、それが自立した国家ではありませんか。


防衛力はいらないなんて言いません。防衛の装備も人材も必要だと思います。
でも、安全保障のためには、軍備以前の問題で、まず上記のようなことが必要だろうと思うのです。

(伊藤一滴)

追記

上記を書いた3月16日の夜、東北地方を中心に強い地震がありました。
私の住む山里も揺れましたが、こちらは特に被害はありません。

我が国の安全を言うのなら、災害対策も必要です。これも同じだと思います。

諸外国との対話があれば、大災害のときはお互いさまで、国際的に支援し合える。
食料と飲料水の確保が必要になる。
エネルギー源や生活物資の確保が必要になる。

さらに避難所や、寒い時期であれば暖房も必要です。負傷者や病人も出るでしょうから、医療体制も必要です。

日本は地震国です。巨大地震はいつどこで起きるかわかりません。軍事面だけでなく防災面からも、原子力発電は全廃するという決断をすべきです。

軍備以前の問題で、強靭な国、自立した国であるためには、国民生活の基盤の確保がまず必要でしょう。

もしかして、それ、地球を道連れにする拡大自殺?

拡大自殺という言葉がある。
厳密な定義があるわけではないが、一般に、下記のような意味で使われている。

自暴自棄になった人が、他人を巻き添えにする放火や殺傷事件などを起こし、自分も死ぬこと、あるいは死刑を望むこと。

拡大自殺は、無関係な他者を道連れにする無理心中の一種とも言える。

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ロシア軍がウクライナに侵攻した。

一人の独裁者の暴走を、誰も止められずにいる。

ロシア側の損得だけを考えても、ウクライナ侵攻は損のほうがはるかに大きいはずだ。日々の軍事支出も相当の額になるのだろうが、各国からの非難と経済制裁を受け、その信用失墜と経済的損失もかなり大きくなるだろう。

報道によれば、プーチンは、侵攻後数日のうちにウクライナ全土を制圧できると考えていたようだ。だが、大義なき戦争に駆り出されたロシア軍の士気は低く、侵略されたウクライナの抵抗は激しい。

プーチンは完全に読みを誤った。

仮にロシア軍が首都キーウ(ロシア語読みではキエフ)を陥落させ、ウクライナ全土を占領したとしても、その後も各地で抵抗が続くだろう。占領を維持するための軍事費は膨大な額となり、経済制裁もあって、ロシアの経済は間違いなく疲弊する。場合によっては、破綻するかもしれない。

プーチンの愚行により、ロシアは、これまで交流のあった国々、中立であった国々とも対立関係をつくってしまった。

ロシアの経済疲弊と国際的な孤立は、ロシア国民を苦しめ、国民の反プーチン感情も増すだろう。今後、プーチンは、世界から、危険な独裁者と見られるだろう。
プーチンにとって、ウクライナ侵攻に見合うだけの得は何もなかった。

それでも彼はやめない。読みを誤り、誤りを認めたくもなく、引くに引けなくなってしまったのか。

もし、NATO軍が露軍を阻止しようとすれば、第三次世界大戦になるかもしれない。
そうなれば、プーチン政権は核兵器を使うかもしれない。
プーチンは、もう、常軌を逸している。正常な判断ができないようだ。

事実かどうかはわからないが、一部の報道では、万一プーチンが暗殺されたら自動的に敵国や非友好国に一斉に核ミサイルが発射されるようプログラムされている、という。日本も非友好国であり、攻撃の対象だ、という。(※1)


水爆は、広島原爆の千倍以上の威力があるという。現在は配備されていないとされる最大級の水爆は、広島原爆の3千倍を超える威力があったという。この最大級の水爆は、今はないということになっているが、どこかに隠されている可能性はないのだろうか。

核兵器の使用も、現実味を帯びてきた。
世界の破滅も、人類滅亡も、空想の話ではない。

プーチンは、地球全体を道連れにして拡大自殺する気なのか?

ウクライナの人々は、突然、日常を破壊された。
対応を誤れば、世界全体の日常も、いっぺんに消えてゆくのかもしれない。

どうすれば止められるのか。
世界の指導者らは、協力し、知恵を出し合ってほしい。
(核共有などとトンチンカンなことを言っている場合ではない!)

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このたびのロシアの侵攻で、「聖書に書いてあるとおり、預言が成就しました」みたいなことを言う人が、また出てくるのだろう。(※2)

前にも書いたが、聖書は書かれた時から何千年も先に起きる具体的な事実を、前もって予言した書ではない。
聖書の預言とは、その著者が生きていたその時代の証言である。はるか未来に起きることの大予言ではない。


キリスト教の教えで大切なのは、聖書の言葉で占いのような大予言をすることではない!

現代の、軍事的、社会的、政治的、地理的・・・、その他の状況を分析し、今後を予測するのはまた別の話である。(それは「占いのような大予言」とは違う。)
現実の冷静な分析によって、かつての預言者のように、世に警告を発するのも、大予言とは別の話である。
「預言者のように警告を発する」のであって、「予言者」のように「予言」するのではない。混同してはならない。


キリスト教の教えで大切なのは、どんな時代のどんな状況でも、

神を愛すること、
隣人を愛すること、
敵を愛すること、

これだろう。

(伊藤一滴)


※1 
出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/8feda76c955927f7f14086653791c8ff0b78c887?page=1
ただし、これはロシア側が大統領暗殺阻止のために流したフェイクの可能性もある。
もし露大統領が事故や病気で急死した場合、AIはそれが暗殺か否かを即時に判断できるのだろうか。事故や病気による大統領の急死で、核ミサイルのスイッチが入ってしまうかもしれないような危険なシステムを、本当にロシアが採用しているのだろうか。
もっとも、露大統領が、どんな理由であれ自分が死ぬときに全世界を終わらせると考えているなら話は別だが。

※2 
旧約のエゼキエル書あたりが引用されそうだが、私は旧約はそれほど詳しくないので、詳しい方に反論していただきたい。
新約では、特に引用されそうなのはヨハネ黙示録である。

黙示録にこうある。
「10 第三の御使が、ラッパを吹き鳴らした。すると、たいまつのように燃えている大きな星が、空から落ちてきた。そしてそれは、川の三分の一とその水源との上に落ちた。11 この星の名は「苦よもぎ」と言い、水の三分の一が「苦よもぎ」のように苦くなった。水が苦くなったので、そのために多くの人が死んだ。」(ヨハネ黙示録8:10~)

「チェルノブイリとは「にがよもぎ」という意味です。聖書に書いてあるとおり、過去の原発事故と今回のロシアの攻撃で水源が汚染され、多くの人が死ぬのです。そして終末の時が来ます」
といった主張がなされそうだ。
原発事故のときもそうだったが、「福音派」と自称する原理主義者が「チェルノブイリ」と「にがよもぎ」とを結びつけるのを何度も聞いた。

まず言うが、「チェルノブイリ」と、黙示録の「にがよもぎ」とは違う。
「チェルノブイリ」は植物の名だが(Artemisia vulgaris)、黙示録の「にがよもぎ」は、星として表される苦しみの象徴の一つだ。

それに、これも何度でも言うが、聖書は何千年も先に起きる具体的な事実を、前もって予言した書ではない。黙示録は、ローマ帝国によるキリスト教迫害下で、迫害に屈せずに信仰を貫こうと呼びかけた書だ。大バビロンは黙示録が執筆された当時の迫害者(ローマ帝国)のことであって21世紀のロシアではないし、666の獣は当時の迫害者のトップ(ローマ皇帝)であり、プーチンではない。

我々は聖書から「予言」を導いてどうこう言うよりも、現代のこの世界の中でどう生きるべきかを考え、神に対し、人に対し、世界に対し、誠実に向き合い、決断して進むべきではないのか。

ロシアに厳しい経済制裁を

ロシアの侵略とウクライナの抵抗がどうなるのか。今のところ、わかりません。
ロシア軍の部隊は武力で優っても、士気は高くないようです。多くは徴兵された若者で、命令されたから、しかたなく命令のとおり動いているだけのようで、それはそれで気の毒です。
それに対して、侵略されたウクライナの側は、決死の抵抗です。

侵略者はロシアと言うよりプーチンです。
プーチンの決定により、無益な戦いが起きて、流血が続き、人々の生活が破壊されています。

もう、やめてほしい。
戦争をやめてほしい。
プーチン、早く辞任してくれ。

ロシア国民も気の毒ですが、日本も含め、世界は、ロシアとその仲間らに厳しく抗議し、厳しい経済制裁を課すべきです。ロシアがウクライナから兵を引いても、プーチン政権が続く限り経済制裁を続けるべきです。
武力で現状を変えようとした侵略国に、国際社会は毅然と対応し、武力侵攻は決して得にはならないとわからせることが、今後の侵略の抑止となるでしょう。

そうすれば、たとえば中国だって、台湾への侵攻を思い留まることでしょう。

ロシアには、プーチン政権のやり方に賛成していない国民も多数いるだろうし、そうした人たちも含めて経済制裁による苦しみを受けるのは申し訳ないのですが、プーチンに辞任してもらう方がロシア国民全体の益となるでしょう。
プーチン政権崩壊まで、世界は、ロシアとその仲間を締め上げるべきです。

日本においても、石油製品をはじめ各種の物品が値上がりするでしょうし、景気も悪くなるかもしれません。
でも、私たちも、協力し合って耐えましょう。

それが、ウクライナにも、ロシアにも、世界全体にとって、よいと思います。

(伊藤一滴)

近況 2022年3月

昨日コロナウイルスワクチンの3回目接種を受けて、昨夜から体調が悪いです。
発熱、だるさ、関節の痛みがあり、風邪をひいたような状態ですが、不思議なくらい、頭は冴えています。
風邪に似た症状だから葛根湯を飲んだら楽になるかもと思い、市販の葛根湯エキスの粉末剤をお湯に溶かして飲んでみました。そしたら、だいぶ楽です。みんなに効くかどうかはわかりませんが。


今年の2月、あさま山荘事件から50年になり、マスコミもいろいろ取り上げていて、私も気になって、関係資料を読んでいました(※)。

そしたら、2月24日、ロシア軍がウクライナに侵攻したという報道があり、びっくり。
プーチンさん、本当にやっちゃった。
ただの脅しじゃなかったんだ。
大変なことになるぞって、思いました。

強大なロシアの軍事力で、ウクライナ全土が数日で制圧されてしまうのかもしれない。いったいウクライナはどうなってしまうんだろうって、思いました。

実際は、ウクライナの抵抗は激しいし、ロシア兵の士気は高くないし、プーチンさんの思い通りにはいかないようです。

ロシア軍の死者・負傷者も相当出るだろうし、戦費の支出だってかなりの額でしょう。ロシアは世界の多くの国々から非難され、経済制裁も受けて、プーチン政権にとってはプラスよりマイナスがはるかに大きくなるでしょうに。それでも、やるのか。

ロシア兵たちは演習だと聞いていて、戦闘になるとは思っていなかったようです。
二十歳前後のロシア兵たちが捕虜になっている映像を見ましたが、ロシア兵も被害者に思えてきました。
プーチン、ひどい。

こんなの、いつまで続くんだ。
いつまで流血が続くんだ。
はやくやめてくれ。

(伊藤一滴)


※あさま山荘事件関係の書籍(既読)

犯人の側から書かれたもの
坂口弘『あさま山荘1972』上下
同『続・あさま山荘1972』

警察の側から書かれたもの
佐々淳行『連合赤軍「あさま山荘」事件』
(批判もありますが、この本で初めて知ったこともあります。)

報道陣の側から書かれたもの
久能靖『浅間山荘事件の真実』