高市自民党圧勝に思う
衆院選で自民党が圧勝しました。
自民単独で316議席(定数465)を得ていますから、3分の2を越えています。
事前の調査で、各マスコミが自民党の優勢を伝えてはいましたが、私は、まさかここまで自民党が圧勝するとは想像していませんでした。
マスコミの電話による調査と言っても、知らない番号に出ない人も多いですし、インターネットでの調査にしても、ネットを使わない高齢者も多いので、本当の数は読めないと思ったのです。
今回、自民党の候補者は学会票を失うだろうし、せいぜい自民党は230議席前後かと想像していました。
それが、結果は316議席ですから、びっくりです。
一つの政党でこの数は戦後最大と報じられていますが、戦前もこれほどの議席を占めた政党はないので、日本憲政史上最大です。
(第二次大戦中、大政翼賛会に属する「翼賛政治会」が衆議院のほぼすべての議席を占めていたことがありましたが、翼賛政治会は政党ではありません。)
高市早苗氏に対する期待値がとても高かったのでしょう。
実績に対する評価の票ではありません。実績はほとんどないのですから。
「女性初の総理だから」「力強く見えるから」「迅速だから」「頑張っているから」「頑張っているのに非難されて気の毒に」みたいな感じなのでしょうか。
まだ実績らしいものがほとんどない中での「高市総理の信任投票」って、どうかと思います。
それって国民が総理大臣や内閣の適性を判断するのではなく、ただの人気投票ですね。
かつて民主党政権が熱狂的に支持されたときのことを思い出しました。
あのとき旧民主党は300議席を越えたというのは覚えているのですが、正確な数まで記憶しておらず、ネットで調べてみました。
「2009年8月の衆院選で、当時の民主党は193人増えて308議席、対する自民党は181人減って119議席、公明党は10人減って21議席」
こういうことがすぐ調べられる便利な時代になりました。
今回、高市自民党は旧民主党の記録的議席数も越えました。
ちなみに、当時の鳩山内閣の支持率も調べてみました。調査機関にもよりますが、組閣時に70%を越えていた内閣支持率が、翌年9月には19%代(共同通信)や17%代(朝日新聞)まで落ちています。国民の多くが、鳩山由紀夫氏が率いる民主党政権に失望したのでしょう。
民主党政権は迷走し、やがて下野しました。
実力以上に期待され、大きすぎる期待に応えられず、支持が離れていったのでしょう。
あのときの民主党政権への失望と同様のことが高市内閣でも起きるかもしれないと思います。
勝ちすぎました。期待され過ぎです。
高市さん、大きすぎる期待に応えられるのでしょうか?
自民党は、内部に多様な人材をかかえた組織です。その多様さは自民党の力でもありますが、高市氏を好ましく思わない議員も一定数いるでしょう。高市さんが中心となってうまくまとめていけるのでしょうか。
長期政権となった安倍晋三内閣の場合、背後にブレインたちがいて、サポート体制が整っていました。3代続いた政治家の家系ですから、長い年月をかけて後方支援を整えたのでしょう。高市さんに十分な後方支援があるんでしょうか。野党の追及よりも、党の運営で苦戦するかもしれません。
自民党の支持率自体はそれほど高くないのです。高市内閣に対する支持が高いのです。高市氏が支持者の期待に応えられなければ、熱狂的な支持は冷めてゆくことでしょう。失望が大きければ反発も大きくなることでしょう。
高市氏は今のところタカ派色をあまり出さないようにして「安全運転」に徹しているようですが、彼女のこれまでの発言や行動を見れば、氏は自民党の「タカ位置」ですから、数の力で暴走せぬよう、マスコミも国民も注視していく必要があるでしょう。
もう一点、これはもう素人の私にもわかることですが、立憲民主党と公明党が組織を合同したのはひどい悪手でした。別の党のまま、せいぜい選挙協力くらいにとどめておけば、特に立憲系の候補者がここまで落選することはなかったでしょうに。(立憲系は公示前の144人から、当選者21人と85%の減。しかも当選した21人の中には自民党の比例名簿の候補者不足によって得た議席も含まれています。)
(伊藤一滴)
2026.2.10 追記:報道によれば、高市首相は選挙後にX上で自国民への感謝の言葉はなく、トランプ大統領への感謝をまず示したそうです。彼女がどこを向いている人なのか、察することができます。
「うそだろ?」高市早苗首相、選挙後の行動に批判の声「まず国民にありがとう言おうや」「これは…」(検索)
悪口を書いているのではありません。今、高市早苗氏のXも確認しましたが、事実です。(高市早苗氏のXでは、一度載せたポストが削除されたり、削除されたポストがまた復活したりしているようです。これは、2026年2月10日の午前中の閲覧をもとに書いています。)
立憲民主党は「具体的な政策を立案し実現していく党ではなく、批判ばかりの党」と見られていました。実際はいろいろ提案していたのでしょうが、それが国民にきちんと伝わっておらず、批判しかできない党のイメージでした。これまで伸び悩んできたのはそのためでしょう。その党が、与党だった公明党と組織合同したのは、ほとんど自殺行為でした。
今回の立憲系の当選者激減は、なるべくしてなったのです。こんな、素人にも分かることが、どうして立憲の幹部たちに分からないのでしょう。
高市早苗氏が大人気でも、批判の声もあったのです。立憲系は高市批判の受け皿になれませんでした。
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